「え…やだ、何?」

いきなりの事で混乱しているのが手に取るように分かる。

だって、俺にしがみついてるから…

これが、橋本さんの大事な仕事。ブレーカーを落としてもらった。

「大丈夫ですよ。たぶんブレーカーが落ちたんですよ。」

そう言って、自然に彼女を抱き締めた。

「あ、ご、ごめんなさい。」

しがみついてる事に気づいたのか、離れようとする彼女を強く抱き締める。

「大丈夫。」