「…イヤッ!助けて!」 自然とそう言う言葉が出ていた。 さっきの光景が目に浮かぶ。 …陽くんも? そう思うと、自然に足が大通りに向かおうといた。 私は、走っていた。 「セイナ…頼むから、俺を信じてくれ。」 またすぐに腕を掴まれて逃げることができなくなっていた。 ごめんね、陽くん。私…怖いんだ。 「怖いの…。さっき、家に、あの男の人が、いたの。押し倒されて、何もできなくて。」 そこまで言うと、私は泣きだした。 声を出して。