麻美さんは涙を流しながら河瀬さんに抱きついた。 めでたしめでたし。 …………。 じゃない気がする。 「……麻美。お前、何をしている。」 後ろから冷たい声が聞こえた。 「…透夜。」 そこに居たのは、松下組の組長だった。 「…松下透夜はお前か!」 河瀬さんが叫んだ。 「フッ。俺が用事なのはセイナなの。」 「…私は貴方に用事はないの!」 私は叫んだ。 すると… 「井端はあるよなぁ。俺に用事。」