ヤクザと恋愛




「麻美。下は終わった。セイナ、行こうか。」


突然、松下透夜が部屋に入ってきた。


「はい。」


下は終わった…?
陽くんは?


「行くぞセイナ。」

透夜が私の手首を掴んだ。



「嫌…!麻美さん…。助けて!陽くんを助けて…!」



「…こんな時でも井端か。」


「お願い!麻美さん…。陽くんを…。」



陽くんを助けて。


私の頬を涙がつたった。



「…分かった。井端陽も連れて行こう。」


透夜は冷たく笑った。