色のある世界



だから今回も『危険だから、城から出ないように』ってとこだろ。

何が危険なのかはいまいちわかんないけど。



「お前ももうすぐ18だ。一度行って来るといい」



え…?

「お祭りに…ですか…?」

「そうだ」



父上の声は、物音一つないその部屋で、鮮明に僕の耳に伝わった。




食事を終え、部屋に戻り、歯を磨いて、横になる。それが当たり前で、変わることはないはずなのに…。