「ありがとうしんぱっちゃん…」

たぶんしんぱっちゃんは

アタシを元気づけたかった

んだと思う。

今、平助は江戸に出張中だし。

だから笑顔でしんぱっちゃんに

お礼を言った。

「元気になったならよかった…」

しんぱっちゃんもふわりと笑って

アタシの頭を撫でた。

「ここはな桜がすげぇ綺麗
なんだ。春になったら皆で
来ような…今年はできなかったし」

「うん…」

来年は出来るんだろうか……

「さて、帰るか」

「うん!」

不安を無理矢理胸に

押し込めてしんぱっちゃんと

屯所へ帰った。