十個も年が離れていて雅也とは
きっとどうにもならない。



恭也となら出来ると思った。



くるりと後ろを向いて
戻ろうとしたのだが
久美子の目にはなぜか
涙が溢れ出てきて前に
進めなくなってしまっていた。



そんな久美子を雅也は肩を掴んで引き止めて横顔を覗き込む。