大学入学まで
まだ春休みの午前中。



恭也は自室で鏡を見ながら
ブラシを使いながら
ヘアースタイルを整えていた。



そんな時
自宅の外線電話が鳴り出す。
五回コールした後
一階に居た母親の明美(アケミ)が
受話器を取ったようで静まる。



少し経った頃
明美が恭也の部屋をノックした。






「恭也、入ってもいい?」



「どーぞ」






恭也が返事をすると
ドアを開けて入って来た。