翌日の火曜日、午前十一時過ぎ。






「久美子、下りて来なさい。恭也くんが来たわよ」



『え…』






自室で久美子は
部屋着のラフな格好で
何となくテレビを付けながら
雑誌を見ていると
母親の亜紀子に呼び出された。



すぐに部屋を出て階段を下りて
一階リビングに行くと
恭也が出された
ジュースを飲んでいたのだ。






「オッス」



『恭くん、どしたの?』



「携帯買うから付き合ってって、久美ちゃんが言ったから来たんスよ」



『ああ!そうだった。ゴメンすっかり…』




久美子は高校生になるからと
親に携帯電話を買うのを
誕生日を迎えた時に許された。



買うのなら自分の気に入る物をという事で恭也に相談していた。