雅也は久美子が首からさげている預けておいたリングを久美子から外してチェーンから外す。



そして自分の指にはめてから
一息ついて言った。






「約束を果たす時がきたか……」






この雅也の言葉は
空港の人混みの、ざわつきで
久美子の耳には入らなかった。