「久美子!!」






名前を呼ばれた瞬間



電車が通過しようと
近付いて来た為



風で長い髪が乱れて目にかかる。



髪の毛に気を取られていると



一人の長身の男の人が
久美子の腕を掴んで



そのまま彼の腕に抱かれると
電車は一瞬の間に通過して行く。