明日が休みの金曜日に
久美子は雅也の自宅に来ていた。



雅也が暫く仕事が忙しいため
中々会えていなかった二人。
会えなかった間に
久美子の怪我が完治していた。



出前の寿司を食べ終わった後
ジュースを飲みながら
ソファに座り、話をしてた。



「試験どうだった?」



『………』



「ダメだったか…前日に病院にいたわけだからな。仕方ない次は頑張れよ」



『………ううん。見て見て予想外で諦めてた数学までこの点数!』



久美子はスクールバッグに入れていたクリアファイルを取り出して中身を雅也に見せる。



「へぇ…わざわざ答案用紙持ってきたのか」



『ちゃんと証拠見せないと信じてくれないでしょ。それにしてもさくみちゃん実は凄いんだね。苦労して試験受けたのに…』



「………中々やるじゃないか。褒美を…あげたくなるな…」



『え…褒美!?何かくれるの』



久美子が一瞬笑顔を見せて
雅也を見つめると



「暫く会えなかったから……どうにかなりそうだ。仕事中は気にもしてなかったが今こうして目の前にいられると………」



『な、何?』