「どうした久美子?」



『マシャ…帰ろう………』



「?」



「久美子じゃん」






突然、近くにいた久美子と同い年くらいの女の子三人組に
声を掛けられた。






『………』



「久しぶりじゃん。偶然だね」



『………』



「一緒にいる人誰?イケメンだね彼氏?」



「紹介してよ。友達でしょ」






彼女達は言うと
今まで黙っていた久美子は
急に明るい表情を見せて
自慢気に雅也と腕を組みながら
こう言い放ち、最後に睨むように台詞を付け加えた。






『この人、私の彼氏なの。イケメンだから久美ちゃんに釣り合うでしょ。てゆーかデート中なんだから邪魔しないでくれる?それに私あなた達と友達じゃないし…もう声掛けてこないでね』






そのまま腕を組んで
この場を立ち去り
エレベーターに乗り込んだ。