週末、久美子は雅也とショッピングモールに遊びに来ていたが
休日のため人混みだった。






「さて次はどこ行く?」



『あれやりたい』






久美子が指差した先にはぬいぐるみのクレーンゲームがあった。






「あんなのやりたいのか」



『どーせガキって言うんでしょ』



「いや…そんな事ないけど」







財布を取り出して
雅也は久美子に百円を渡す。



貰った百円を投入して
目星をつけたぬいぐるみに
集中させてボタンを押すと
少しだけ引っ掛かったのだが
クレーンからスルりと落ちた。