「い、いえ・・・あの、刹那様に客人です。」


「客?刹那、お前何か聞いているか?」


「いえ、別に・・・あの、客はなんと?」


「『刹那様にお礼がしたくて』

と言っておりますが。」


(刹那[様]って・・・)


「あぁ、解った。

そいつは俺の客だから、

此処へ連れて来てくれ。」


「はぁ・・・解りました。」


女中が出て行くと、

原田が話しかけてきた。