黒と白


「謝らなくて良い。最近の京は、治安が悪い。

一人で出歩いたりしないほうが良いぞ。」

「ご…ごめんなさい…。」

「さっきから謝ってばかりだな、お前は。」

そう言って刹那はクスッと軽く笑った。

「あのっ!!」

娘はいきなり顔をあげて刹那を見た為、

まだ微笑んだままの刹那を直視してしまった。

「…///」

「おい、お前。どうした?」

「私は、お前じゃなくて、珠洲と言います!!」

「そうか、珠洲というのか。

分かった、今度から珠洲と呼ぼう。」

そう言ってまた軽く笑った刹那を見て、

珠洲はまた顔を赤くした。