~金木犀が香る頃~



『そんな事より!もう9時過ぎてるよっ!!』


「やっべ!一限目生物の小テストだ!!」


慌てて制服に腕を通す優兄。
私も急いで準備をする。


『朝ごはんはちゃんと食べてきなよ!』


佐江子さんの作った朝ごはんを急いで食べ家を出た。


『優兄!早くーっ!!』


「これで全力だっつーの!」



優兄が自転車を漕ぐたびに、どんどんスピードを増す。


初夏、それは始まりの季節。

空を見上げると、雲一つない青空だった――――。