~金木犀が香る頃~



「あんま考え事しすぎると、頭爆発するぞ」


まぁ、もとから爆発してるけど、と付け足して漕ぎ始める優兄。


『どうゆう意味よっ!』


ペチって頭を叩いてやると、目を細めた柔らかい笑顔を向けられた。


すごく、すごく、柔らかい。


まるで、愛しいものを見るように。


何だか何も言い返せなくなり、学校まで大人しくしていた。




下駄箱にローファーをしまおうとした時、紙が一枚置いてあった。

――ホームルーム終わったら屋上に来て――


それだけで名前は書いてない。まぁ、お昼前よりはマシかな?