ハハッ…こいつ本当に忘れてんな…。


あたし、見返すために戻ってきたんだよね…?

なのに!覚えてもないなんて…

けっこうショックかも…。


下を向いてる私にゆづきが心配して


『美咲…だいじょ』

言いかけた瞬間、ゆづきは口を閉じた。


美咲が瞳に涙を溜めて桐谷を睨んでたから。


『桐谷なんかっ………大っ嫌い!!』


そう言って教室を走って出てった。


『美咲っ!!』