遠くの崖の上…
DRAGONの様子を眺めている3つの姿があった…
双眼鏡でその様子を眺める、オレンジ色の髪を、高い位置で2つ結びにした女が言う。
「フーン…どう思います?」
双眼鏡から目を離し、背の高い、つり目の痩せた男へと目を向け、首を傾げた。
「使えるよ。」
地の底を震わせるような低い声…
その場にいたら、身震いをしてしまいそうだ…
「?」
「最高だ。」
男は口の端をつりあげる…
不気味な笑い…
「…」
2人の会話に参加する事もなく、崖の端に座り込み、足をブラブラさせながらDRAGONを見ている女。
藍色の髪を、まるで男の子のように短くし、それとは正反対に、短いスカートを履いた女は、DRAGONに興味津々といった感じだ。
3人に共通していることは、3人の顔色…
3人共、青白い顔をしている…
まるで、血の気がないように…
そして何よりも、3人の周りを漂う雰囲気が違う…
何者なのか…
怪しい3人は、一度DRAGONを見て笑うと、そこから姿を消した…