幾つの扉を通ってきたのだろう…
初めはびっくりして、目を奪われていたが、何度も扉を通る度に、普通になり、何も考えずに通過していた。
そんな中、目の前に、再び扉が現れた。
しかし、その扉は、何か違うような…
よくはわからないが、そう、感じさせられた…
その扉に近づくと、DRAGONの遣いは、立ち止まり、人差し指で扉の表面に触れ、何かを描くように、指を沿わせた…
何をしているのかはわからない…
しかし、彼女は、この扉を開くための何かをしているということはわかった。
扉に触れる度、小さな金色の光が扉に伝う…
その様子を眺めていた3人。
おとなしく、彼女を見ていた。
数秒の後、彼女は沿わせる指を止めた。
終わったのか…
そう思って、近づこうとしたが…
彼女は手を開き、掌を扉へと押し当てたのだった。
扉に優しく触れる。添えた感じのその掌…
その掌から、扉全体へと光が伝って行った…
赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、七色の光…
幻想的なその光…
綺麗…その言葉が、適している…
見とれる3人…
その光は、扉の端まで伝わって行くと、何もなかったように消えて行った…
扉へと触れていた掌を離す彼女。
それと同時に、開かれなかった扉が動き出す…
扉が開かれると、彼女は振り返り、鋭い瞳を3人に向けた。
それだけで、何も言わず、部屋へと向かって行った…
何も言わなくてもわかる。
ついてこい。それだけの事。
3人は、彼女の後を追い、部屋へと足を踏み入れる…

