ある一室…
家具の揃ったその部屋は、誰かが使っている部屋らしかった。
その部屋の奥で、ベッドに横になるシュウの姿。
スヤスヤと眠っている…
その周りに腰掛け、シュウの顔をのぞき込む2人。
ライナスは手をシュウ顔の前で振ったり、マリンはシュウの頬を突っついたり…
いろんな事をやっていた…
何をされているのか知らないシュウは、気持ちよさそうに寝っている……
ー《目覚めなさい》ー
頭の中を、あの女性の言葉が巡っていた…
目覚める…
目覚める……
目覚めなければ…
「!」
そう思ったシュウは、勢い良く目を見開いた…
「!びっくりしたある…」
「驚かせんなよ…」
シュウの顔をのぞき込んでいた2人は、いきなりシュウが目を見開いたので、びっくりしたようであった。
「……すまない…」
状況がよくはわからないが、一応謝っておいたシュウ。
…?何で謝ってんだ…?
俺、悪い事、したか…?
そんな事を思いながら辺りを見回す。
綺麗に整理され、無駄のない部屋…
見慣れない場所…
「…ここは?」
「お前、倒れたんだぜ。」
「倒れた…?」
「そうある。DRAGONが体から抜けて、安心したあるよ。」
「そうか……俺…」
DRAGONから、解放された……
全てから、解放された……
もう俺は、何かから逃げなくていいんだ…
俺は……

