BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


再びDRAGONへと目を向けた。

沢山のDRAGON。


 「人間が、DRAGONとの契約を切ったっていう事か……」

この多くのDRAGONが、人間と契約をし、人間に遣った。

そして、契約を……?


 「でも、契約ある。そんなに簡単に切られないある。」


  「だからこの多くのDRAGON達は、そういう理由じゃねぇって事。」


顔を伏せ、悲しそうな顔をするマリンとライナスの2人。


契約を切った訳ではない…?

じゃあ、どうして……?

どうしてDRAGONはここへ……



 「この多くは、そういった訳じゃない。だから、このDRAGON達は、契約を切られたか、もしくは……主となる者が、死んだって事……」


 「!そんな…」


死んだ……?

主となる人間が……?



こんなにものDRAGON……

主は、そのDRAGONに等しい数存在する…

ならば、死んだ主は………


そんなはずない……

そんなにも多く…

そんな簡単に……

DRAGONの主が死ぬなんて……


そんなはず…

絶対…

絶対に……

有り得ない……

有り得る訳、ない……



 「本当なのかはわからない……でも、それ以外は……あなたなら、何か知ってると思ったんだけど……」


期待を込めた瞳をシュウへと向ける。

しかし…


 「…すまない……何も……」

俺は何も知らない…

DRAGONを宿す者が、他にもいたという事さえも、今知った事だ…


皆が知りたい事は、俺が解決できる事ではない…

役に、立てない…


 「そう……気にしないで。」


シュウの言葉に、少し残念そうな顔をしたカナメだったが、すぐにいつもの表情に戻り、微笑んで、そう言ったのだった。