BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


長い尾…

堅く覆われた鱗…

巨大な体格…


そして……


鋭い眼差し……



 「…DRAGON…」


そこにいたのは、DRAGON…


一匹だけではない…

様々な色の瞳を持つDRAGON…

体の大きなDRAGONもいれば、赤ちゃんほどの、可愛いDRAGONまでもいる…


数え切れないほどの数のDRAGONが、存在していたのだ…



ガラスへと張り付き、DRAGONを見詰めるシュウ。

その瞳は、驚きと興奮で、大きく見開かれていた。


 「そう、DRAGON。」

そんなシュウの横に並び、自由に飛び回るDRAGONを見詰めながら呟くカナメ。


しかしその言葉は、シュウには届かなかった…




DRAGONが……


何故……


何故こんな所に……



 「っ!」

その時、腕に痛みが走った…

鋭い痛み…
体中に駆け巡る…



腕を押さえながら痛みに耐え、顔を上げるシュウ…

彼の目の前に、漆黒のDRAGONが姿を現していた…


DRAGONはシュウの顔を見る事もなく、仲間の元へと向かった…

自由に羽ばたく仲間の元へ…



 「っ…」

未だに残る鋭い痛み…
立っている事さえも、苦痛である…



そんなシュウを見て、カナメは眉を潜めながら訊く。

 「?DRAGONが抜ける時、あなた、腕が痛むの?」

 「あぁ…」


いつも、DRAGONが現れる度、体全身に痛みが走る…

腕が契れそうな…

身が壊れそうな痛み…



 「……封印、されてるからか…」


カナメは、シュウの言葉に、口に指を添えながら、考えるのだった。