「……ん…?何で皆、俺の名前知ってるんだ?」
ふと、疑問が頭をよぎった。
会う人会う人、皆、シュウの名前を知っている。
誰にも教えた覚えはない。
なのにどうして…
「シュウは、有名あるからね。」
「有名?」
「あぁ。俺達の中でシュウの事知らねぇ奴はいねぇよ。」
知らない奴がいない…
どういう意味だよ…
「シュウ、あなたは特別なの。漆黒のDRAGONを宿す者。この世を救う、唯一の存在。」
漆黒の、DRAGON…
どこかで聞いた………
この世を救う……?
俺が……?
そんな訳……
いろいろと思考を巡らせていると、突然、中断させられた。
「まぁ、続きは後だ。ここでのんびりしてる訳には行かないからな。」
ライナスが口を開いたのだ。
それに続きマリンも言う。
「そうあるね。戻るある。」
そう言うと、2人は立ち上がった。
ライナスはルリの手をとり、立ち上がるのを手伝う。
マリンは、準備体操でもしているのだろうか?体を捻ったり、腕を回したりしている。
4人共立ち上がると、ライナスは頷き、走り出した。
どこへ行くのかはわからない。
しかし、3人についていけば、安心だ。
裏切りなど、あるはずがない…
きっと…
仲間だと信じたい…
初めての仲間…
この3人が、裏切るなんて、思いたくない…
きっと大丈夫だ…
大丈夫…
信じたい…
信じよう…

