「毎度毎度、俺につっかかってきやがって!」
「それはライナスが悪いあるよ!好きでやってる訳じゃないあるから!」
未だに言い争う2人…
いつまで続くのだろうか…
このままだと、いつまでも続きそうな気がする…
耐えかねたシュウ。
「ゴホンッ…」
咳払いをし、2人を制止させた。
顔をシュウに向ける2人。
鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしている…
しかし、止める事には成功したようだ。
やっと終わった…
言い争いをしているような、そんな場合じゃない…
ルリを助けないと…
シュウの言いたい事がわかったのか、少年はルリへと目を戻した。
何をするのか…
心配そうに見つめるシュウ…
その視線に気づいた様子の少年は、振り返り親指を突き立てて言う。
「大丈夫だ。任せとけ。」
最後に笑うと、綺麗な八重歯が顔を出した。
「大丈夫あるよ。ライナスは、すごい魔法使いあるから。」
少女も、シュウを安心させようと、笑顔でそう言った。
さっきはあんなに争っていたのに、今は信頼している…
この2人、何者なんだ…

