シュウを見つめていたDRAGONの遣いは、何かを感じたのか突然鋭い瞳を天井へと向け、数秒の間瞬きもする事なく動かなくなった。
上を見上げたままその場に固まる彼女を不思議に思ったシュウは、何が起こったのかと声をかけようと口を開くが…
《お疲れでしょう?もう少し休んでいて下さい。用事がありますので、私はこれで……》
シュウが何かを言う前に早口で言い切ると、彼女は頭を下げ足早に部屋を後にした。
静まり返った部屋の中、1つ溜め息を吐き腕を頭の後ろに組むと、仰向けに寝転びゆっくりと目を閉じる。
時計の奏でるリズミカルな音に耳を澄ませていたが、何を思ったのか勢い良く起き上がると漆黒の剣を手に部屋を出て行った。

