「チッ…」
上空へと飛び立つDRAGONを見つめながら、舌打ちをするヴェイン。
しかしその顔は、どこか楽しそうだった…何かを企んでいるように…
ヴェインの背後では、地面へと倒れる白きDRAGONを、サラが見つめていた。
「このDRAGON、もう、命が少ないですね。」
DRAGONの顔を覗き込みながらそう言う。
《ヴゥ…》
サラを苦しみの瞳で鋭く睨み、DRAGONは弱々しく鳴いた…
「…マーガレッド。」
「?」
苦しむDRAGONを見るなり、ヴェインはマーガレッドへと目を向けた。
ヴェインがマーガレッドを呼ぶ時は決まっている…
殺せ…
その意味がこもっているのだ…
そろを察知し、マーガレッドは白きDRAGONへと近づいていった…
「いいんですか?」
ヴェインの言葉を聞き、サラは首を傾ける。
その問いに、ヴェインは、見えなくなったDRAGONの姿を見るように、空を見上げた。
「私が欲しいのは、漆黒のDRAGON、ただ一つだ。」