BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


落ちる…

このまま地面へ…

このまま…



目を瞑り、その時がくるのを待つ…


しかし…



固い地面に落ちた感覚がしなかった…


恐る恐る目を開くと…


 「……!シュウ!」

 「…間に合った…」

シュウがルリを抱えていたのだった。


ギリギリの所で、落ちてくるルリを、シュウがキャッチしたらしい。


 「どうして……」

 「追ってきたんだ。逃げるぞ。」

抱えるルリを下ろし、腕を引いて走る。



しかし…


 《グガァァァー!グゥヴゥ…》

DRAGONが鳴き叫んぶ声…


 「!」

その声を聞き、振り返るルリ。

そこには…
冷たい床の上に、倒れるDRAGONの姿…

真っ白の、苦しんでいたDRAGONだ…


今にも息絶えそうな状況なのに、DRAGONは、苦しそうな瞳で敵3人を睨むのだった…


それを見て、ルリはDRAGONを助けようと走り出す…


しかし、シュウはそれを許さなかった。

腕を掴み、ルリを止める。


 「待て!」

 「離して!助けないと!」

 「無理だ!」


 《乗れ》

言い争う2人の前に、DRAGONが現れるのだった。

真っ黒なDRAGON。

シュウのDRAGONである。