キラキラと、角度を変える度に光を発する小さな粒…
その様子を、拳を前に突き出したまま見つめていたマリン…
何が起こったのかと、混乱した思考で何とか考えていると…
割れた窓から、微かな陽の光が差し込んできた…
頬を掠めた暖かなその光に、窓へと顔を向け、外の空を見上げる…
そこには、灰色の重い雲の小さな隙間から覗く、眩しい太陽の姿が…
その太陽は、この地に漂っていた闇を照らし、身に纏っていた雲を振り払う…
「闇が、消えていくある……」
神秘的なその光景を目にしたマリンは、小さく呟いた…
そして、
「………!ライナス…!」
何かを思い出したかのように何者かの名を叫ぶと、全速力で走り出す。
「?マリン!?」
忘れ去られた様子の彼、ルーヴェルは、顔色を変えて走り去る彼女の名を呼ぶが、彼女にはその声は届かないのだった。
太陽は厚い雲から姿を現し、この地に漂う闇を洗い流す…
窓から差し込む陽の光が、この廊下の現状を照らし出す…
息のない人々や…
血に染まった空間を…
それらを見る度、思い知らされる…
これは夢ではないと…
これは、現実だと…

