BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

人々が倒れ、様々な物が壊れ、辺りに散らばる…

目に映るのは、真っ赤な液体…

目を反らそうが、どこを向いても逃げる事はできない…



災害後のようなその現場に、黒髪の少女が立っていた。

そして、彼女を襲おうと飛んでくるガラス片…



彼女は背後から迫り来るそのガラス片を身を捻って交わす…


交わされたガラス片は、そのまま壁へとぶつかり跳ね返ると、再びマリンに襲いかかる…


ガラス片のぶつかった壁は凹み、その破壊力の凄さを物語っていた…


諦める事なく、何度も襲いかかってくるガラス片…


その攻撃を交わす度、三つ編みにした黒髪が踊る…





何度も交わされ、ガラス片は一時停止…

そして、辺りを見回すように宙を舞うと、再びスピードを上げて飛んで行く…


そのガラス片はマリンではなく、別の方向へと向かって行く…


標的を変えたガラス片…

その向かう先へと目を向けると…




 「ルーヴェル!」


そこには、身動きの取れない様子の男性の姿が…

動けず、ただ向かってくるガラス片を睨みつける彼を見て、マリンは彼の前に立ちはだかった…


一直線に向かってくるガラス片…

そのガラス片を見つめる事なく、目を瞑ると、ゆっくりと息を吸う…



そして…




 「はぁ"ぁ!」


パッと目を見開き、鋭い眼差しを向けながら、ガラス片へと拳を振るう…


空気を震わせる程の力強さ…

ガラス片は、真っ正面からその攻撃を受け、壊れる…




はずだった…


なのに、そのガラス片はびくともしない…

逆に、その振動を吸収するように彼女の拳に張り付き…



 「…ッ……!」


顔を歪めるマリン…

足下に落ちる、赤い雫…




ガラス片が、何本もの鋭い棘となり、彼女の拳を貫通していたのだ…


その鋭い棘は、拳を貫通し、血に染めながら、更に伸び続け…


彼女の心臓狙って迫って来る…


 「マリン!」

 「…クッ……」


ルーヴェルは叫び、マリンは顔をしかめる…


鋭い棘は、確実に彼女の心臓を捉えようとしていた…