その頃、血に染まった廊下を歩む1人の女性の姿が…
彼女は終始ニヤツキながら、リズミカルに歩を進めていた…
血に染まった床、壁、天井…
それらを眺め、更に顔に笑みを浮かべる…
「君達がいけないんだよ。こんなにも真っ白に統一するから。
壁だって、天井だって、こんなに真っ白だと、染めたくなっちゃうじゃん。
真っ赤な血の海に……」
そんな独り言を言いながら、彼女はある階段の真下まで来ていた。
大きな窓に、天へと続きそうな階段。
一際真っ白なその場所。
窓から差し込む太陽が、その階段を照らしているはずだった。
なのに、その大きな窓からのぞくのは、灰色の重い雲…
その真っ白な場所を照らす光もなく、どこか黒ずんで見える。
その階段を目を細めながら見つめ、ゆっくりと歩み寄る。
そんな時…
彼女は突然進めていた足を止め、一歩後退する…
揺れた藍色の髪が、何かにぶつかったように辺りに舞う…
ハラハラと舞う、その数本の髪の毛を見つめていると…
パリーン!
何かが割れる、鋭い音が響く…
その音に、右を向く彼女…
その先には、ボールが当たったかのように割れた、大きな窓ガラスが…
「どうしてこうも、かなわない相手につっかかってくるかなぁ……自分の命無駄にして……無力な人間って意味わかんない。」
そんな事を口にしながら、今度は左へと顔を向ける…
そこには、赤みがかった髪をした少年の姿が…
顔から笑みを消し、その人物を睨みつけるマーガレッド…
しばらく睨み、口を開く…
「確か、漆黒のDRAGONの主といた…」
「あぁ。シュウの仲間だ。」
マーガレッドの言葉に、少年、ライナスはニッと八重歯を覗かせて言う…
「ふーん……でも、必要ないや。DRAGONの主じゃないんだし。だからあんたを殺すだけ…」
そんな彼を見て、マーガレッドは興味なさそうに笑う…
そして右手を挙げ、人差し指を振る…

