BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


ある崖の上、ひっそりと佇む円形の大きな建物…


その最上階の部屋に、4人の人影があった。


 「すみません…DRAGONじゃなくて…」

 「いいんだよ。」

大きな椅子に座る男、ヴェインに謝るサラ。

申し訳なさそうに、頭を下げる…

それを見るヴェインは、優しくも、どこか恐怖を感じさせる笑いで微笑む…


 「でも…」

 「あえて、こっちの方が良かったのかもしれない。」

 「?」


ヴェインは立ち上がり、どこかへ向かう。

その後をついていくサラ。


向かう場所は、部屋の端のようだ。



      ドスッ!

 「うっ…」


壁に叩きつけられる音…

マーガレッドが、ルリを殴りつけていたのだ…


口の端に血を滲めるルリ…
マーガレッドを睨みつける…


そんなルリに近づき、胸ぐらを掴む…

が…


 「そこまでにしておけ、マーガレッド」

 「?こんな奴、殺して…」

次の攻撃を止めるヴェイン。

マーガは反抗するが…


 「おとりにするんだよ。」

 「おとり?」


 「DRAGONを導く。」


 「あっそっかぁ。この女を助けに来るのを待つんですね。」

手を叩いて頷くサラ。
納得した様子だ。


 「そうだ」


 「…じゃあ、もし来なかったら、その時は…」


 「好きにするといい。」

 「フンッ…」

鼻で笑い、ルリから手を放すのだった…


DRAGONがここに来れば、ルリは助かる…


しかし、そうなってはならない…


ここにDRAGONが来てはならないのだ…