永遠に続くように思える、曲がる事のない真っ直ぐな廊下。
壁も天井も、全てが真っ白なその空間。
その廊下を歩む2人は、辺りを珍しそうに眺めながら先へと進んでいた。
そんな2人は、ある部屋の前で足を止める…
中からは、高く響く電子音と、人々の声…
その声を耳にしたマーガレッドは、ニャッと嫌味に笑う…
彼女の手には、いつの間にか鋭い刃を持った赤い槍が握られていた…
冷たいドアノブを掴むと、一気に扉を開く…
開かれた途端、人々の目が一斉に彼女を捉えた…
そして、大きく見開かれる…
手にしていた試験管を滑り落としてしまう者…
震えながら、部屋の壁に背をつける者…
皆が怯え、恐怖にかられていた…
その表情を楽しむように見ていたマーガレッド…
彼女は真っ赤な槍を高々と持ち上げる…
そして…
目の前の1人の男性の体を斬りつけた…
悲鳴を上げる間もなく、倒れ行く男性の体…
彼の体からは、大量の血液が流れて出る…
傷口から吹き出した鮮血が、近くにいた女性の真っ白な頬に付着した…
彼女は震える手でその血に拭うと、ゆっくりと掌の赤い液体を見つめる…
そして…
「…ヒッ……イヤァァアァァーー!」
大きく目を見開き、甲高い声で息が続く限り叫ぶ…
その悲鳴が引き金となり、人々は混乱の渦の中へと引き込まれて行った…
我先に逃げようと人々を突き飛ばし、狂ったかのように悲鳴を上げる…
そんな彼等の行動を見つめていたマーガレッドは、楽しそうな笑みを浮かべながら、左手を横に振る…
「さぁ始めよう、死のゲームを。」
それを合図にしたかのように、割れたガラス片は身を揺すり、宙へ浮くと、小さな刃物へと形を変える…
蛇口から流れ出ていた精製水は、高濃度な塩酸となり、人々の体に飛び散った…
小さな部屋の中、人々の悲鳴と物凄い物音が鳴り響く…
そしてその音の中に、ある人物の笑い声が混じっていた…

