BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


一際大きな窓から差し込む眩い陽の光。

真っ白な床に反射し、キラキラと輝いていた。


純白のカーテンを揺らしながら、清らかな風が舞い込むと、椅子に腰掛ける女性の金色の髪を揺らした。




 「何度もお呼びたてして、申し訳ないと思っています。」

 「いえ…それで、用ってのは?」


椅子に腰掛ける女性は、顔に似合わない鋭い瞳を目の前に立つ少年へと向けると、高貴そうな髪飾りを揺らしながら頭を下げた。

頭を下げられた少年、シュウは、そんな彼女へ微笑みを見せ、呼び出した理由を問う。




彼は、ルリの治療が終わり、状況が落ち着き次第、ここへ向かうようにと目の前の女性、長に言われていたのだ。




シュウの笑顔を見て彼女は小さく頷くと、彼の問いに答える。


 「ある場所へと、向かってもらいたい。」

 「ある場所?」

 「こことは違う世界…」

 「何の…為に?」



表情を崩す事なくシュウを鋭く見つめる長。


その瞳に移るシュウの表情が、微かに歪んだように見え、彼の体が揺れたように見えたのは、気のせいだろうか…






不意に立ち上がり、金色の長い髪を揺らしながら窓辺へと軽やかに歩いて行く彼女。


窓枠に手を添え、すぐ近くに見える太陽を見つめる。


 「貴方のDRAGONは、命を宿した。貴方はまだ、その事に慣れていない。

そうして立っている事も、辛いのでしょう?」


振り返り、鋭い瞳を更に細める…

獲物を捕らえようとする動物の目のように…


長の言葉に、微かに彼の紺色の瞳が揺れた…


そして、長から目を背けると、ゴクリと生唾を呑む…



実際にそうだ…


立ち上がった時のあの頭痛…

気が飛んでしまいそうなその痛み…


締め付けるような胸の痛み…

息苦しさ…


全てが、DRAGONが命を宿してから始まった事…


俺がDRAGONに慣れていないという事か…



 「慣れるまで、別の世界にいる事です。」

 「慣れるまでって…」


シュウの言葉を聞く事もなく、事を進める長。


彼女は窓辺を離れ、シュウへと歩み寄る。