何も変わらないその様子に、目をパチクリと瞑るレオンに、ポカンと口を開けるカナメ…
しばし、静かな時が過ぎる…
その静寂を破ったのは、冷静に場を判断したフジだった…
「魂の分離は、成功した。という事ですか?」
メガネを人差し指で整えながら語るフジの言葉に、ハッと我に返ったレオンは、その言葉を繰り返す…
「成、功…」
そしてカナメやナツキも…
「「成功……成功!?」」
分離が成功した事を把握すると、皆手を挙げて喜んだ。
手を叩いたり、
飛び跳ねたり、
抱き合ったり、
皆それぞれで喜び合う…
そんな皆の様子を見つめ、口元を緩めながらスヤスヤと眠るルリへと目を向けると…
「?ルリ…?」
様子がおかしい…
どこがどうとおかしいとはっきりとは言えないが、何かがおかしい…
そんな中、ふと目に入った彼女の真っ白な細身の剣…
彼女の側に寄り添うように置かれていたその剣が、淡いピンク色の花弁となり、ハラハラと散り、消えていこうとしていたのだ…
その消え行く剣を目にすると、どこからか不安な思いが全身を支配する…
シュウの声に、何かおかしい事に気づいたのか、ベッドで瞼を閉じるルリへと目を向けるレオン…
優しそうに微笑んでいた彼の顔が、彼女を目にした途端、急に強張った…
彼は急ぎながらも、走る事なく彼女の眠るベッドへと進める足を速めた…
ベッドへと辿り着くと、焦る気持ちを抑えながら、目を瞑り、冷静に脈を測る…
20秒という、本当に短いその時間が、これほど長く感じた事はない…
時が止まったように…
永遠に続きそうだった…
レオンの行動と、彼の深刻な表情から状況を把握したのだろう、カナメ達は、先程まで緩んでいた口元を真一門に閉じ、心配そうな瞳を向けていた…
脈拍を測り、静かに瞳を閉じる彼女の口元に頬を近づけながら、息をしているかどうかを確認する…
短髪の髪が揺れ、顔を上げると共に乱れた…

