彼女の願いに返事を返すシュウ…
「…あぁ。安心するまで、側にいるよ。」
彼女を安心させるように、柔らかく微笑みながら頷いた。
ベッドの横の真っ白な椅子に腰をかけ、チラッとルリに目をやると…
先程の不安そうな顔など思い浮かばないように、幸せそうに目を瞑るルリの姿があった…
側に誰かがいてくれて、安心したのだろうか。
スヤスヤと眠る彼女…
そんな彼女の顔を見ると、どこか笑みが零れてくる…
だが、今はそんな場合ではない…
彼女の命が助かるかどうかの、大事な時なのだ…
日常には味わう事のない、恐怖と不安…
恐怖に囚われて、闇へと引きずり込まれるような錯覚さえも覚えてしまう…
あまりの緊張の余り、背中に汗が伝って行くような気がした…
恐怖に囚われまいと、グッと拳を握り締め、再びルリへと顔を向ける…
すると、彼女の胸の辺りから、黄色に輝く、六角形の物体が現れた…
その物体は、現れたかと思うと、宙を漂い、シュウの周りを一回り…二周り…
何かを探るように、ゆっくりと…ゆっくりと…
それからその光は、シュウの目の前でフワリと宙に浮き止まると、眩い光を放ちだした…
あまりの光の強さに、腕を顔の前に持って行き、目を細める…
何とか光を遮りながら、その光の動きを見守っていると、その光は、シュウの胸の中へと、身体の中へと入ってゆく…
痛みもない…
何の恐怖もなかった…
その光はただ暖かくて…
人の心臓のように、小さな鼓動を感じた…
まるで、生きているかのように…
眩い光が彼の身体の中に消えた時、辺りは何もなかったかのように静まり返り、いつものように時が進んでいた…
「何があった!?」
部屋の外にまで漏れていたあの眩い光…
何事かと、勢い良く扉を開けてやって来たレオン達…
そんな彼らの目に入ってきたのは、ベッドの中で幸せそうに眠る少女と、その横で椅子に腰掛け、胸の前に両手を添える少年の姿…
何事もなかったかのようなその部屋に、何も変わらない彼の表情…

