BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


地下の中…更に奥に進む…

先程の部屋とは思えない…
暗く、灯りもなければ、何かがある訳でもない…


暗闇の中、何かが動く気配がした…


何かいるのか…


その時…

 「…!」


腕に痛みが走る…
この痛み…


DRAGONが、体から抜けていく…


だが、DRAGONは目の前で止まっている。

暗闇を見つめ、あの鋭い瞳には似合わない、悲しそうな瞳を向けている…


何を見ているのか…


ルリは、光を灯した。
暗闇を、光が照らす。


DRAGONの見ていた物が露わに…


俺は目を疑った…

そこには…DRAGONが、いる…
真っ白で、小さなDRAGON…


だがそのDRAGONは、苦しんでいるように見えた…

どこか苦しそうな瞳…


そのDRAGONを、悲しそうに見つめるルリ。

重い口を開く…


 「もう、短いの…」

 「短い…?」

 「命、が…」

 「…もう、死ぬって、事か?」

 「えぇ…」


 「助かる方法は?」

 「…ない…全ての手をつくした…でもダメだった…」

 「…」


2匹のDRAGONは悲しそうに見つめ合っていた…


苦しみを分かち合うように…