シュウがその刀を見つめていると…
ルリは、その刀には触れずに言った…
「DRAGONを遣っていた者達の刀…」
「!DRAGONの!?」
DRAGONと言う言葉に反応するシュウ。
自らの全てに関わる事…
DRAGONの名前に、敏感に反応してしまうのだ…
「知らないみたいね。」
「?」
シュウの反応を見て、ルリは話し出した
「DRAGONを体に宿しているのは、あなただけじゃない。」
DRAGONを宿しているのは、俺だけではない…?
知らなかった…
俺だけだと思っていた…
同じ苦しみを抱えている者が、他にもいたのか…
その時、ある記憶が頭をよぎった…
ルリが倒れた時に見た、DRAGONの、アザ…
「……じゃあ、君も……」
「…見た、の…?」
「…すまない……」
何故か謝った。
見てはいけない物を見たんじゃないかと…
しかし、ルリは笑顔で答えた。
「いいのよ。でも、私は違う…」
「?違う?」
何が違うのか…
気になる…
あれは確かにDRAGONのアザ…
しかし、ルリはそれ以上は何も言わなかった…
「…こっちへ…」
背を向け、再び歩き出したのだった…
その背中を見つめるシュウ。
不思議といか思えない…

