BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


シュウは、彼女を寝かせ、立ち去ろうとするが…


 「ここにいたらどうです?」

 「?」

兵士が声をかけてきた。


武装していた物を外し、顔がはっきりと見える。

やはり、シュウと同じ歳のように見える。この歳で兵士をやっているのか…



兵士は丁寧な口調で続ける。

 「ここへは、町の人々は来ません。騒ぎが治まるまで、ここにいらたどうでしょう?」


確かに、今町に出れば、必ず捕まってしまう…

自ら捕まりに行くようなか事は…



 「…いいのか?」

 「はい。…僕が決める事ではないんですが…」


そう言って、少女を見る。

少女は未だに眠っている。何もなかったかのように…



 「あなたは、DRAGONの…」

兵士は、シュウの腕のアザを見つめ、確認するように言った。

その視線を感じ、シュウはアザをさすりながら答える。


 「あぁ。」

 「…」


沈黙の後、シュウは兵士に問う。


 「…君は、何故俺を?」

 「…僕の、仕事だからです…」

兵士は顔を伏せ、小さくそう呟いた…


シュウにはよくわからないその言葉…

どういう意味なのか…


 「?」


眉を潜めるシュウの顔を見て、動揺したようだがいつもの口調


 「気にしないで下さい。」


彼の言う通り、気にする事はしなかった