相手の巨大な鎌の刃が、ルリの首もとに触れる…

それを、グッと歯を噛み締め、押し返そうとするが…

女の彼女の力では無理なのか、ビクともしない…



何とか鎌をその位置で食い止めながら、ルリは口を開く…


 「…貴方達3人は……DRAGONの護衛なんでしょ…?」


背中に汗が伝う…

鎌の刃を見つめながら、相手に問うルリ。


 「それがどうした?」


こんな時に何を…
と鼻で笑う相手…


わずかに緩んだ力に抵抗するが、すぐに感づかれる…


 「何故、私達を……」

 「さぁ、な!」

 「!」


相手は、答える事もなく、スッと身を引くと、鎌を足下狙って横に振る…


それをとっさにジャンプし交わすと、相手と距離をとる…


と思われたが…




 「やぁぁあぁー!」


すぐに着地すると、剣を真っ直ぐ構えると、相手に向かって突く…




思いもしない行動だったのだろう…


相手は、巨大な鎌を振るった為に崩したバランスを素早く整えると、その突きを首を捻って避けた…




 「っ……」


交わされ、悔しそうにに声を漏らすが、すぐさま次の攻撃にでた…


相手の首のすぐ横を通過した剣を、今度は斜め下に振り下ろす…



が…



 「フンッ……」


その攻撃さえも避けられる…


素早い攻撃…

完璧な防御…




一旦その場から退いたルリは相手から距離を取る…




離れた所で構え合い、息を整える2人…




その間を、砂を含んだ風が舞った…