いつ攻撃をしかけてくるかわからない相手を威嚇しながらも、口を開く。
「貴方はDRAGONの主なんだろ?」
「…」
「…俺は貴方に話がある。だから、攻撃を止めて、話を聞いてくれ。」
その言葉を聞き、フッと力を抜いた相手…
それを見て、安心するシュウであったが…
「っ!」
力を抜き、攻撃体制を崩したはずの相手…
だがそれは、攻撃を止めると言う訳ではなかったらしく…
勢い良く向かってきたかと思えば、斜め下から振り上げ、シュウの長い剣をその短剣で弾き飛ばそうとした…
キィィィイィィーン!!
鉄と鉄がぶつかる音…
シュウは、相手の攻撃により、剣を飛ばされまいと両手で強く握り、攻撃を受け止めた…
剣を交え、睨み合うと、嫌な音を出しながら、どちらも押しあう…
フードで隠れた相手の顔は見えないが、一瞬覗いた口元が、緩んだように見えた…
「話……そんなもの、終わってからにしろ!」
「クッ……」
やっと口を開いたかと思えば、話を聞いてくれる様子もないようで…
ドンッと後ろへ押すと、相手は自ら距離をとる…
力強く押され、バランスを崩したシュウは、2・3歩後退すると、状態を整える。

