「のど乾いたぁ…」

 「そうあるね…」

ある地を歩く4人。

雲1つない空の下、ジリジリと照らす太陽が、4人を襲う。

汗を拭い、手で顔を扇ぎながら、ゆっくりと歩を進める。



4人がこの地にいるのには訳がある。

長から直属の命で、水の都と呼ばれるある町に向かっていたのだ。


その町へ向かい、近づいているはずだ。

だが、なかなか町は見えず、歩くこの地は草花もなく、潤いのないパサパサの砂、所々ヒビが入っていた。


水の都と呼ばれる町に近いというのに、この地は荒れ、水が枯れている。


本当にこの道であっているのか。
そんな疑問を持ちながらも、先へと進む。

時に笑い、
時に文句を言いながら。






一際大きな岩の上。
水の枯れた地に佇む不思議な岩に、5人の怪しい人影があった…


その人影は、水色のローブを羽織り、顔を隠すように深くフードを被っている…


 「彼奴等か?」

 「…」

5人の内の1人が、小さなローブに向かって聞くが、そのローブは無言である…



 「漆黒のDRAGONの剣…」

 「希望の光を護る、3人の選ばれし者…」

 「彼らで間違いないようだ。」


女性の声、続いて2人の男性のが言った。


その言葉を聞くと、初めに口を開いた男性が納得したように頷く。



 「そぉか。なら、行くぞ。」

男性の合図に、地を蹴る4人。

小さなローブの人影を残し、4人は姿を消した。





 「んあぁぁー…まだかよ…」

疲れの溜まってきた様子のライナスは、イライラしてきたようで…

粉々な砂を蹴った…


そのせいで砂埃が舞ったかと思うと…



 「「!」」


突如現れた、ローブを着た4人の人影…


それぞれが1人1人に襲いかかり、4人を散り散りにさせる…


シュウとルリは素早く剣を抜き、敵に向ける。

マリンは体制を整え、攻撃体制をとる。

ライナスは魔法をいつでも唱えられるよう準備した。