シュウは腕を押さえ、痛みに耐えていた…


その時、ある事を思い出した…

 「…!」

少女の安否…

立ち尽くしていた少女へと目を向ける…


少女は生きているのか…

DRAGONは何をしたのか…

命は大丈夫なのか…


少女は、先程と同じ位置に、立ち尽くしていた…

生きているのか…

しかし、動かない…


 「…」

シュウは心配していると、少女は、崩れるように地面へと倒れていった…


 「!」

もしかして…

もしかして…


胸騒ぎがした…

少女の尊い命が、消えかけているのではないのかと…


シュウは少女の元へと走りよった。

大丈夫なのか…

状態を確認する…


…息は…ある……生きて…いる…


ホッとした…少女が助かって…


何も起きなくて…


そんな安心も、束の間…

 「!」

遠くから人々が戻ってきているのだ…


…逃げなくては

そう、俺は思った…
逃げないと、また俺は、閉じこめられるのだ…

何年も…何年も…


シュウは逃げようと立ち上がったが…

ふと、倒れる少女へと目を向けた…


…この少女をどうするか…


俺には関係ない…置いていくしか…


シュウは、立ち上がり、逃げようとした時、彼女が、腕を押さえていた所が露わになった…


アザのような物…

 「!これは…」

シュウは一度見るだけでわかった…

少女の腕にあるアザ…それは…


…DRAGONの、アザ…


シュウと同じ、DRAGONの…


ここへ置いていくべきではないと思った…

もし彼女の事がバレたら、俺と同じ思いを…


俺は彼女を抱え逃げた…


遠くへ…


どこへ行けばいいのかはわからないが…


一心不乱に逃げた…