どうにかして助けたい…

もう、これ以上、DRAGONに苦しめられたくはない…


その時、声が聞こえた…

 《何故、逃げぬ…》

どこから…

辺りには少女しか人はいない…


誰の声なのか見回すシュウ…

 「…!」

その目は、上空で止まった…


その声は、DRAGONが発した物だったのだ…


鋭い瞳を少女に向けるDRAGON…


DRAGONは、もう一度言った…

 《何故、逃げぬ…》

初めて聴くDRAGONの声…

心に直接話しかけるような声…


すると、少女は立ち上がった…

…何をする気なのか…

DRAGONの怒りを買えば…命が…


そんな心配をし、少女を見ると…

少女は腕を押さえていた…ケガをしたのだろうか…?


その女性は立ち上がったまま、DRAGONを見つめているだけだった…


何をしているのか…

DRAGONを見つめるその姿は、まるで、DRAGONと話しているようだった…


 「…」

無言の少女…目を放す事はなく、ずっとDRAGONを見つめている…


すると、DRAGONは少女目掛けて飛んで行ったのだ…



(!殺される!)

そう、俺は思った…


だが何かが違かった…