BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~


    チュンチュン…

      ドスッ!

    チュンチュン…

あぁ…
小鳥が歌ってる…

朝が来たようだ…

昨夜降っていた雨も止んだみたいだ。

雨音もしないし、暖かな光が差し込んでる…


起きなくちゃな…

でも、もう少し…

もう少しだけ…


    チュンチュン…

小鳥の声を聴きながら、再び眠りの中に入ろうとしていたが…


    チュンチュン…

       バン!

ん?
何か変な音がするような…

気のせいか…


    チュンチュン…

       ドシン!

     ジージージー!

何か異様な音がしたかと思うと、
小鳥達が、警戒音を出し、飛び立った


何事だ!?


剣に手をかけながら、飛び起きるシュウ。

今にも斬りかかる事はできる。

が…


 「ぬぅぉっ!シュウ?!」

剣の先には、ライナスがいた。

尻餅をつき、剣先を見つめる。

 「…ライナス…すまない…」

 「いや、いいけどよ……こっちこそすまねぇ。呪文切れたみたいだ。」


 「呪文?」

 「あぁ。ほら、うるさいだろ?」

       ドン!

      バキッ!

外から聞こえる異様な音
この音は、何なのだろう?

 「マリンが練習しててよ。毎朝うるさいだろうから、呪文で、音が聞こえないようにしてたんだが……俺も集中してたからよ。」

そういって、魔法で作ったであろう、小さな氷の結晶を浮かせて見せた。



毎朝…

もしかして、朝早くから、練習してて、俺を起こさないように気を使ってくれてたんだ…

何だか俺、皆に迷惑かけてるな…

特訓頼んどいて…

皆の練習時間潰して…

それでいて気使わして…