「盗み聞きかよ」

「悪く言えばね」

「良く言っても一緒だろ」

中里は、チョコレートパフェから目を離し、顔を上げて成田を見た。

「成田くんは、何しに来たの。一人?」

不意に目線があって、成田は思わず目を逸らし、窓の外を見た。

「ああ。俺も息抜き。俺だけソロ出来てねぇからな」

「取り掛かってるの?」

「全然。ちっとも浮かんでこねーんだ」

「どうして?」

「知らねーよっ」