「けど、リオちゃんが言って通り。失恋から立ち直ったってことでしょうか?中里さん」

前迫はいきなりインタビュアーっぽく、握りこぶしを中里の前に差し出した。

「そうですね。いつまでも引きずってるわけにはいきませんので」

中里も気取って答えてみせた。

「とかなんとか言って、さっきの目は結構引きずってるように見えたけどなぁ」

と、前迫はいたずらっぽく中里を見た。

「そんなことないよぉ」

と、中里が苦笑いで答えているうちにラジオ局に着いた。