LOVE SONG

と、前迫はもう一度中里の頭をポンと叩いた。

「話してるじゃないですか」

「んにゃ、遠慮してるだろ?第一、俺らと話す時に敬語使うじゃん。それが壁作ってるって思うんだけどさ。俺と渋座と同い年なんだから、敬語なんか、俺らに使う必要ねーよ」

「そうですか?」

「そう」

「じゃ、そうします」

「って、言ってるそれが、『ですます』なんだよ」

「あ、そっか」

「ねぇ、その態勢じゃ、喋りにくいだろ?窓際に寄ってくれる?俺、隣に座るからさ」