LOVE SONG

「ねぇ、本当に渋座に口説かれなかった?」

と、前迫が真顔で中里に詰め寄った。

「な、何言ってるんですかっ。そんな事、あるわけないじゃないですか」

何故か中里は心臓がドキドキするのを押さえながら、ドギマギして答えた。

「そう?じゃ、俺らも、そろそろ行くか」

と、高原。

「そうだな。あ、中里さん、暇だったら本番見てってよ。なんなら、今日、CityNoiseの密着取材ってのどう?」

と、岡林が立ち上がりながら中里へ提案した。